2024（令和6）年6月29日（土）～30日（日）の2日間,「老年看護のしんか－進化・深化・真価－」をテーマとする日本老年看護学会第29回学術集会を,高知県高知市の高知市文化プラザかるぽーとにて開催いたします.

　高知県は,高齢化率35.9％（2021年）と全国で2番目に高く,高齢化率の上昇は全国に10年先行し,人口の自然減は全国に15年先行して進んでおります.当地域は,近い将来,どの地域においても訪れる課題に,すでに直面しています. これらの課題への対応として「日本一の健康長寿県構想」を策定し,保健・医療・福祉の各分野から取り組み,「県民の誰もが住み慣れた地域で,健やかで心豊かに安心して暮らし続けることのできる高知県」の実現を目指しています. 一方で,変えてはいけないもの,次の世代に引き継いでいくべき老年看護として大切にしてきたコアとなるものがあると思います.そこで,様々な意味を含む“しんか”を取り上げ,学会のテーマを「老年看護のしんか－進化・深化・真価－」としました.

　高知県では天寿を全うすることを“満てる”と言います.高齢者の方が住み慣れた地域でその人らしく過ごし,満てることを目指し,老年看護の進化・深化・真価について参加者の皆さんと議論していきたいと考えております. 本学術集会は,看護専門職者や看護学の教育・研究者だけでなく,他分野の専門家もお招きし,多くの講演やシンポジウムを企画しており,5年ぶりに対面のみで開催する学術集会となります.多くの方のご参加をお待ちしております.

日本老年看護学会第29回学術集会
学術集会長　岡本　充子（社会医療法人近森会）