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 学会NEWS

1.はじめに
  1. 本学会設立の経緯と目的
  2. 将来構想に取り組む必要性と意義
2.学会の現状と課題
  1. 本学会の歩みと主な活動内容
  2. 本学会の事業・活動の現状と課題
3.今後の展望と使命
  1. 取り組みの過程
  2. 学会の将来展望と使命
    1. 高齢者を発達し続ける存在として認識し、その人ならではの生の輝きが引き出される老年看護の魅力を発信する
    2. 人生の最終段階における日常生活の質向上を看護師の専門性で牽引する
    3. 人の死に関わるケアを探究する
    4. 高齢者ケアにおける倫理的な課題の解決を推進する
    5. 多様な研究の意義を認め、老年看護にふさわしい研究方法を探究する
    6. 実践の場と研究を結ぶ老年看護の専門家を育成する
    7. 社会の変化に呼応した活動を推進する
4.おわりに
文献
老年看護学会将来構想プロジェクト 委員名簿
老年看護学会将来構想プロジェクト 会議
 

1.はじめに

1) 本学会設立の経緯と目的
一般社団法人日本老年看護学会は、超高齢社会となる21世紀を見据え、「老年看護学の学術的発展と教育・普及、看護実践の質向上を図り、もって人々の健康と福祉に貢献すること」1) を目的に1995年に設立された。当時の設立趣意書によると、それまで高齢者のケア体系の改革とケア従事者の確保に追われてきた実情の中で、高齢者の立場に立った、総合的な健康アセスメントに基づく統合的なケアの視点からの老人看護学の確立が必要であったことが指摘されている。その頃、日本看護系大学協議会では「専門看護師」養成を修士課程で行うことを検討しており、老年看護学分野でもその必要性が議論されていた2)。特に、高齢者のニードに対応したケアコーディネート等の高度な機能を担う看護専門職の育成が期待されており、そのために必要な高齢者看護の理論的整備、日本の文化や社会制度を背景に行われてきた従来の老人看護の経験とその問題点を整理し、さらに発展させる努カを集結するための組織として本学会が設立された3)
 
2) 将来構想に取り組む必要性と意義
本学会が設立されて25年が経とうとしている。本学会は、上述の通り、社会における高齢者をとりまく諸課題に対する学術および専門的高度実践、政策的観点から精力的に取り組んで来た。これまでに果たしてきた本学会の役割を振り返る一方で、現状における課題と今後の展望や目指すべき姿、本学会の将来構想を検討することにより、今後さらなる超高齢社会が進展する日本において、また世界における日本の発揮すべきリーダーシップの観点からも、本学会に求められる社会的道義と責任を明確にする必要がある。
そのため、本学会組織の基盤強化と活性化に向けた活動の推進を目指す新規事業として、若手会員、認定看護師、専門看護師等から構成される「将来構想検討プロジェクト」を立ち上げた。そのプロジェクト各メンバーが老年看護実践、老年看護学の研究・教育における現状と課題を振り返り、本学会の今後に求められる展望と使命、将来ありたい姿について検討してきた。その内容を以下に報告し、会員の皆様と共有することで、さらなる活動の展開に発展させていきたいと考える。
1 本学会 定款 第1章 総則 第2条
2 1994年〜1995年科学研究費補助金 総合研究A「老人看護領域におけるクリニカルスペシャリストの標準指導書の作成」(代表:千葉大学看護学部 野口美和子教授)
3 本学会HP:設立趣意書:/rounenkango/gaiyou/pdf/老年看護学会趣意書.pdf
 

2.学会の現状と課題

1) 本学会の歩みと主な活動内容
1996年11月(野口美和子初代理事長)発足後、学会誌第1巻1号を発行するとともに、第1回学術集会を開催した。1998年〜2000年には高齢者虐待に関する研究への取り組みがあった。2002年からは(中島紀惠子理事長)、日本学術会議、学術研究団体に加入し、2003年〜2004年は認知症看護認定看護師制度発足に取り組んだ。2005年〜2010年の間に、認知症高齢者看護認定看護師検討会、老年看護政策検討委員会の設置、研究論文表彰や老年看護政策に関連した調査研究事業などに取り組んだ。さらに、国際交流委員会も設置された。4)
2010年(太田喜久子理事長)6月には、日本老年学会に加入した。日本老年学会は、日本老年医学会と日本老年社会科学会の連合体として発足した後、日本基礎老化学会、日本老年歯科医学会、日本老年精神医学会、日本ケアマネジメント学会、日本老年看護学会が加盟したもので、現在は7学会で構成されている。このことはまた、国際老年学会(International Association of Gerontology and Geriatrics: IAGG)への加盟も意味した5)。2012年には災害支援検討委員会および生涯学習支援委員会を設置した。
2013年(堀内ふき理事長)以降も、多様な活動を展開し、2015年には平成28年度診療報酬改正にも取り組んだ。さらに、2016年4月には一般社団法人へ移行し、「『急性期病院において認知症高齢者を擁護する』日本老年看護学会の立場表明2016」6) を公表した。
2018年(大塚眞理子理事長)からも、さらなる発展を目指し活動展開してきた。特に、高齢者の立場に立った実践に基づく研究の蓄積、研究の実践・教育への還元、診療報酬化やシステム化に結び付くエビデンス創出と政策的取り組みなどが重視して行われてきた7)。設立当初1995年に184名だった会員は、2018年4月には2,219名となった8)。会員の半数は実践者であり、その中でがん看護や慢性疾患看護を専門とする会員も増加している7) ことから、研究・教育・実践において多様な分野と老年看護学が相互連携・融合しながら発展することが、益々重要となっている。
 
2) 本学会の事業・活動の現状と課題
本学会の事業は主に、@学術集会の開催、A学会誌などの発行、B研究論文表彰事業、C 国内外の研究・教育ならびに生涯学習事業、D政策提言に関する事業、E市民公開講座などの社会貢献事業、F国内外の関係学術団体との協力・連携事業、Gその他この法人の目的達成に必要な事業となっている9)
本学会の管理・運営上の現状と課題として、以下が挙げられる。
(1) 会員の属性や動向の把握:会員数は年次を追うごとに増加しているが、その属性や特徴に関する動向の把握および分析は現在のところなされていない。例えば、会員の実践者や若手研究者の構成比率、地域分布などを明らかにすることで、本学会が目指す方向性や取り組むべき課題をより明確にすることができると考える。
(2) 学会の方針と各委員会のさらなる連携:これまでに複数の委員会が立ち上げられ、歴代の各委員長の方針・判断のもと精力的に活動が展開されてきた。各委員会の方針や活動内容は理事会に報告され、意見交換され、その活動が適宜促進あるいは追加・修正されてきた。今後は、本学会の全体的な方針のもと、各委員会がさらに有機的かつ効果的に連携し合い、本学会の発展と社会への貢献を促進できる運営方法を検討する必要があると考える。
(3) 会員の選挙投票率の向上:学会員の代議員選挙への投票率が近年著しく低くなっている (前回26.5%、今回18.3%)という課題がある。会員数は大きく増えている一方、投票者数の増加が少ない傾向から、新入会員の投票率が低い可能性が推測される。新入会員の声が学会の方針や活動に反映されているかという観点から、学会員の多様性を今一度見直し、多様な「声」を拾い上げる工夫を模索する必要がある。既に、認定看護師・専門看護師活動推進委員会があるが、例えば全国の老年看護学を担当している教育者や、高齢者ケア施設の看護職などがネットワークを形成しサポートし合える仕組みも今後必要になるであろう。
(4) 健全な財政運営:本学会の収支の推移は、会員数の増加に伴い年々予算規模が増大し、現在では4,000〜5,000万円の収支予算(内事業活動費は2,400万円)となっている。これまで黒字運営が続き、特別経費の確保も可能となった。毎年開催する学術集会からの寄付金が黒字を支え、各種研修会等の収支は平衡を保っている。年度はじめ、年度途中の補正予算など、法人として健全な予算執行と財政運営が図られてきた。しかし、社会情勢の変化等の影響を受け、現在の黒字バランスを保つことが困難となっていること(2020年度予算より赤字予算に転化)から、予算執行の方法について検討が求められる。
(5) 日本老年学会における本学会の取り組み:先述の日本老年学会の構成7学会では、社会における諸課題に呼応して連携して取り組んでいる。各学会の強みや特徴を活かした意見交換・意見集約を行い、提言に結び付ける計画で活動している。本学会が、今後さらに日本老年学会で看護の観点から発言し社会貢献することが期待される。
(6) 国際的な役割の拡充:本学会には、世界の中で最も高齢化が進む我が国における老年看護学の研究・実践・教育を国際的に発信し、他国と協働しながら世界の老年看護学を発展させる役割がある。IAGG(国際老年学会)の加盟団体として、4年毎に開催されるIAGG CongressやIAGG-AOR (International Association of Gerontology and Geriatrics Asia/Oceania Regional) Congressで一定の役割を担うと共に、世界に先駆けて構築した老年看護の専門性や知見を、国際的に参照可能となるような発信が期待される。
(7) 政策提言・診療報酬化等:各委員会による調査・研究等を通して診療報酬化やシステム化に寄与し、老年看護の課題に対応した立場表明を公表し、一定の成果を得た。今後は、課題解決型の取り組みのみならず、超高齢社会をどのように構築していくべきか、そこにどのような役割を果たしていくのかなど、未来に向けた発信が期待される。たとえば、高齢者ケアは診療報酬、介護報酬どちらにも関わる実践であるため、老年看護に関わる看護職は双方の制度の活用を視野に入れつつ、将来的な制度設計も含め国民・多職種・行政関係者と連携し議論していく必要がある。報酬加算類は利用者の負担増に結び付く側面があり、個人および社会の限りある財政・人材等の資源を考慮し、全体的なバランスを見通してこれらの制度について議論を深めていく必要がある。
4 中島紀惠子(2010): 理事長退任にあたって : 学会の現在をふり返って. 老年看護学, 14(2), 4-5.
5 正木治恵(2011):日本老年看護学会の「成長期」に向けて. 老年看護学, 15(1), 4.
6 /rounenkango/news/pdf/老年看護学会立場表明(全文)公開用160820.pdf
7 本学会ホームページ:理事長挨拶
8 本学会ホームページ:http://www.rounenkango.com/
9 本学会 定款 第1章 総則 第2条
 

3.今後の展望と使命

1) 取り組みの過程
今回の将来構想検討プロジェクトでは、日本老年看護学会の展望と使命の検討にあたり、各委員の研究や実践から、老年看護学の課題、今後の日本老年看護学会のありたい姿に関してディスカッションを行った。そこで得られた知見(52ラベル)に加え、各委員が将来構想を検討する上で重要と考える既存文献の記述と学会誌に掲載された老年看護学会設立20周年記念特集(「19年間の歩み」19巻2号、「未来への提言」20巻1号)から、日本老年看護学会のありたい姿と課題(75ラベル)を題材とし、計127ラベルを質的統合法(KJ法)で分析した。
分析の結果は以下の通りであった。
高齢者ケアの特徴として、【人の死に関わる】という社会関係的な側面と、高齢者との関わりやケアの質は【ケア提供者の捉え方次第である】という倫理的な側面を有する。そのため、高齢者ケアを担う看護師には、現象を深く読み解き【高齢者を発達し続ける存在として認識し、その人ならではの生の輝きを捉える】という老年看護の魅力を発信し、【人生の最終段階における医療と生活を連還する生活の質向上を担う】看護師の専門性を牽引することが求められている。これらの実現には、明確なエビデンスが少ないなどといった、高齢者ケアに特有なあいまいさを含めて【老年看護にふさわしい研究方法を探究する】という研究の課題・展望と、現場のケアの質と研究精度の向上に向けて【高齢者ケアを牽引する専門家を育成する】という教育上の課題・展望が挙げられ、【社会の変化に呼応】してますますの発展が求められている。
 
以上の結果を提言の具体的な骨子とした。
 
2) 学会の将来展望と使命
(1)高齢者を発達し続ける存在として認識し、その人ならではの生の輝きが引き出される老年看護の魅力を発信する
老年看護は、“人間的発達に向けた専門的支援”として広く豊かに高齢者とその生活を見つめ現象を深く読み解くといった個別性の高い実践である。一方で、高齢者の転倒や誤嚥のリスクを過度に懸念し、根拠が希薄なまま日常生活を必要以上に制限したり介助したりするなど、高齢者の能力や可能性を低くとらえる「エイジズム」に繋がりかねない危険もある。
そのため教育においては、知識・技術・態度の伝達のみならず、高齢者の持てる力に気づき、高齢者が生の輝きを取り戻すというその魅力を伝えていくことが必要である。しかしそれは、高齢者とその家族を取り巻く様々な現象を深く読み解くことでしか気づくことができないという特徴があり、また高齢者に対する誤解、偏見(高齢者は何もできない人であるなど)が無意識のうちにあると気づけないものである。看護基礎教育課程では、老年看護の理念や看護の基盤となる対象論や方法論が教育されている。しかし、卒後の現場の望ましくないが顕在化しうる価値観(高齢者に対する偏見や業務優先志向)に影響を受ける状況がある。そのため、基礎教育ではもちろんのこと、臨地での様々な実践経験を積んでいく現任教育および実践に根差した研究においてこそ、これらの老年看護の魅力をさらに高め、情報発信し、老年看護学の専門性を発展させていく努力が求められる。
よって日本老年看護学会は、高齢者ケアの特徴を踏まえた人間的発達に向けた専門的支援として、老年看護の魅力を発信し続ける。看護職の倫理的感受性を高めること、高齢者の包括的アセスメント能力を身につけること、それに対する具体的な取り組みが必要である。ベナー看護論でいう初心者からエキスパートまでの道のりは、経験を意図的に積み重ねていかない限り上級レベルに到達しない。よって、基礎教育に加え、経験を積んでいく現任教育においてこそ、これらをさらに高めることが必要である。そのような使命を典型的に表す「事例1」を下記に示す。高齢者の発達を支え、能力の発揮と笑顔を取り戻すことができたという「成功事例」を蓄積して「教材化」し、特に現任教育において活用していくことも方法の一つである。日々の看護実践の経験を意味付け、価値観を育む必要があり、実践事例に基づいた教育を推進する。
事例1:高齢者を発達し続ける存在として認識し、意思を深く読み解き、能力の発揮と笑顔を取り戻すことができた事例
事例概要:A氏は70歳代後半の女性で、夫、長男と3人暮らしであった。1年前にくも膜下出血を起こし、右半身麻痺であり、車いす座位が可能である。失語等の高次脳機能障害がある。自然排便がみられず、訪問看護で排便介助をしていた。毎日刺激性下剤を内服し、訪問前夜に増量。訪問時に浣腸、摘便をし、ベッド上で排便。受け持ち看護師は稀にある訪問時以外の排便を、家族の介護負担を増す好ましくない現象と捉え、できる限り看護師の介助で排便することを目指していた。A氏は硬い表情で処置を受けていた。排尿はおむつ内失禁、臀部と陰部に皮膚障害があり、おりもの、微熱が時々みられ、尿路感染の既往があった。
アセスメント:浣腸と摘便が心身に苦痛を与えていることに焦点を当てた。食事内容、水分摂取量、便の性状は問題がなかった。浣腸を行う前に便が直腸内に滞留していることが確認でき、稀に訪問日以外にも排便することから、座位になれば自然排便できる可能性があった。本人は車椅子で座位を保持できることから、ポータブルトイレは使用できると考えた。また、夜中に声を上げることがあり、下剤による腹痛や皮膚障害の掻痒感の可能性があることも考えられた。
看護の実際:ポータブルトイレ使用の試みを、本人に提案したところ、頷きと表情から受け入れを確認できた。家族には介護負担が増える可能性も含め説明したが、同意が得られた。訪問看護と介護の時のみポータブルトイレに座る試みから開始した。
結果・評価開始直後:ポータブルトイレに移乗するたびに排尿した。数日後には、家族に声を出して尿意を知らせるようになった。排便はみられなかった。前傾姿勢をとる工夫と腹圧をかけるリハビリメニューを導入した。1週間後:声を出して便意を知らせるようになり、座位をとると便が出かかったので残りを摘便した。隔日から連日の排便が見られるようになった。定期的な浣腸、摘便は中止し、訪問看護前夜の下剤増量も中止とした。1か月後:おむつ内の排尿が減ったことで皮膚障害が改善し、おりものと微熱がみられなくなった。2か月後:下剤の全てを中止したが排便頻度は減らなかった。夜間は良眠で、日中の覚醒は改善した。毎回の訪問時に笑顔とジェスチャーで、積極的にコミュニケーションをとろうとするようになった。
まとめ:訪問日以外に排便があるという現象を「好ましくない現象」から自然排便の可能性を示唆する「好ましい現象」へと捉えなおし、現象を読み解くことで、高齢者の能力発揮、笑顔を取り戻すことへと繋がった。
 
(2)人生の最終段階における日常生活の質向上を看護師の専門性で牽引する
看護師が行う高齢者ケアは、多くの場合人生の最終に向けた段階であることを踏まえ、生活モデルで今後のその人の人生における看護展開をあらゆる角度から推測し、身体的・心理的・社会的・スピリチュアルなアセスメントを統合的に行いながら医療を提供し、かつ「日常生活の質」を高める。衰退の過程をたどる高齢者を対象とするなかでは、日々の生活をより良い、その人らしいものにする役割を看護職が担っている。例えば、対象者の特徴をとらえた予防的な対処や出現しうる症状に対応した準備や治療の選択ができるようにしたり、入院治療といった医療環境の中でも高齢者の日常生活を中心とした支援を提供できる。しかし現状では、看護職は医療と生活の間で多様な倫理的ジレンマを抱え対応に苦慮している状況が多く見受けられる。看護職は、倫理的ジレンマが生じた際に判断の指針となるものを明確にしておく必要があり、また何がジレンマであるか多職種との間で共有し課題と方向性を発言し、対応策を提言できるような発信力が求められる。医師をはじめとする医療職や介護福祉職など多職種との協働の中で、身体と生活をアセスメントして統合できる看護師の専門性をこれまで以上に発揮していく必要がある。
よって日本老年看護学会は、高齢者ケアを担う看護師の専門性として、「人生の最終段階において日常生活の質向上に向けて支援すること」と提示し、その実現を目指す。またその実現に向け、看護学の観点に加えて、医師をはじめとする多職種と連携すること、そして連携の際に求められる「根拠に基づいて説明できる力」を看護職が持てるように基礎教育・卒後教育・研究を推進する。そのような使命を典型的に表す「事例2」を下記に示す。
事例2:高齢者ケアを担う看護師の専門性として、人生の最終段階において医療と生活を連環させ、日常生活の質向上をめざし多職種との連携を推進できた事例
事例概要:A氏は80歳代後半の女性で長男と2人暮らしであった。要介護2、デイサービス週1回、ポータブルトイレを使用している。38度台の発熱と尿閉が認められ、尿路感染で緊急入院した。入院後、点滴ライン抜去、尿道留置カテーテルを気にする、痒みを訴え、夜間はほとんど眠らない状況が続いた。
アセスメント:せん妄を発症したと判断し、直接因子である尿路感染、脱水の改善、促進因子であるライン類(点滴・尿道留置カテーテル)の早期低減、掻痒感への対応、現実見当識を高める環境調整等が必要と考えた。食事は5〜7割摂取しており、積極的に飲水を勧め、補液や1日2回の抗生剤も消灯前に終えることで、夜間の断眠を改善できないかと考えた。病院の空調の乾燥、脱水も加わり、皮膚は乾燥し痒みに繋がっており、脱水の補正と保湿等で苦痛を緩和する必要がある。本人・長男は自宅退院を望んでいる。留置カテーテルは誤抜去のリスクもあるが、長男は間欠導尿の実施に抵抗があるため、ポータブルトイレでの排泄確立を目指す。
看護の実際:生活リズムを整えるため、輸液療法について医師と相談した結果、補液を中止し、早めに抗生剤の内服へ移行する方針となった。また誤抜去のリスクや退院後の生活を考え、尿道留置カテーテルの早期抜去を医師に提案し、入院3日目に間欠導尿に変更した。尿意が曖昧で失禁もあり、残尿は200ml以上見られたが、定期的にトイレに座って排泄するよう介助した。痒みには保湿剤をこまめに塗布し、訪室毎に飲水を促した。
結果・評価:せん妄は改善し、夜間は数時間まとめて眠れるようになった。トイレ誘導を繰り返すうちに「今、出そう」「水飲んでトイレ行くのが仕事」「気持ちよい」等の言葉が聞かれた。夜間はまだ失禁もあるためオムツを併用しつつ、日中はトイレで排泄できた。残尿は70ml 程度となりケアカンファレンスを実施し、訪問看護・デイサービスを追加し自宅に退院した。
まとめ:高齢者は様々な疾患を抱えており、身体的アセスメントに基づいた医療の提供と、あわせて生活の質を維持する働きかけが必要である。看護師がアセスメントやケアの方法について根拠を持って言語化できれば、医療指示にも患者本人の持てる力を引き出せるような良い影響を与え、患者・家族の生活を整えることができる。
 
(3)人の死に関わるケアを探究する
老年看護は、高齢者の死で一旦帰結するとともに、遺族支援やグリーフケアにも繋がっていく。高齢者の意思決定や死に関わる希望に最後まで沿ったケアは、看護師が高齢者とその家族の意思を包括的に捉えることが求められる。しかし、一般社会においては死が忌み嫌われ、高齢者自身や家族、専門職間でも死について話したくてもできない雰囲気がある上に、看護師単独でも多職種連携でもケアの評価が難しい。そもそも衰退の過程をたどる高齢者を対象としたケアであるため、改善や回復といった明確な評価指標はない。また、家族を含めた援助であるため社会関係的な側面をもち、しかも当事者本人の人生においては1回限りであるため、非常に個別性が高い。そのため、実践の場では、死を意識した時からのエンド・オブ・ライフ・ケアにおいても、また死期が具体的に予測され迫ってきた終末期においても、死に向けたケアを試行錯誤している状況がある。
よって日本老年看護学会は、社会の中で死を自然な現象として受け入れられる雰囲気を醸成し、看護職として多職種との連携・協働の中で高齢者および家族の意思決定に基づいた人生の最終段階におけるケアを促進する。たとえば、本学会においては、エンド・オブ・ライフ・ケアを提供する看護師に必要な知識を教育するための系統的・包括的なプログラムであるELNEC-JG10)研修を支援しているが、今後は研修の成果の評価を研究的に行い、そのエビデンスを政策提言にも活用していく必要があるだろう。本学会の研修・研究・教育・政策に関わる各委員会が役割分担と連携を図ることで、実践・研究・政策の往還が可能となり、人の死に関わるケアの探究および質向上と普及に繋がりうる。
10 ELNEC-JG: The End-of-Life Nursing Education Consortiumは、2000年に米国で開発されたエンド・オブ・ライフ・ケアを提供する看護師の系統的・包括的教育プログラムである。日本では2009年から日本緩和医療学会の事業として、ELNEC-Jコアカリキュラムの指導者養成を行っている。そのカリキュラムを基盤として米国ELNEC-Gを参考にし、日本の文化と実状を踏まえた「ELNEC-J高齢者カリキュラム看護師教育プログラム」がELNEC-JGである。
 
(4)高齢者ケアにおける倫理的な課題の解決を推進する
高齢者ケアは、高齢者の持てる力や言葉にできない意思も捉えるという包括的な視野が必要であり、ケア提供者の捉え方が高齢者の生活に支障をきたすというような、看護師の倫理的感受性に影響を受ける課題に直面しやすい。特に、治療環境下における認知症ケアを含む高齢者ケアは、医療中心の体制が影響し、身体拘束や医療者の価値観を押し付けたようなケア提供など、ケア提供者の高齢者に対する捉え方によっては対象理解や生活支援が不適切になることがある。老年看護の場は多様であり、どの場であっても、様々な価値観、生活背景を理解した支援が求められている。一方、このような包括的な支援については広い視野が求められ、同じ看護職であっても相互に伝えることが難しい(伝える言葉をもっていない)と感じられており、方法論および教育方法の確立が難しいと実感されている。
よって日本老年看護学会は、高齢者ケアにおける倫理的な課題の解決に向けた活動をさらに推進する。たとえば、本学会は「『急性期病院において認知症高齢者を擁護する』老年看護学会の立場表明2016」を2016年8月に公開したが、2016年度診療報酬改定で「認知症ケア加算」が新設され、この算定を受ける病院が全国的に普及して現在数ヶ年が経過している。そのため、同「立場表明2016」の文末に「定期的な見直しを行う」旨が明記されているように、本学会の取り組みとして、その時代の状況と要請に合わせ、評価と見直しに着手することが求められる。
 
(5)多様な研究の意義を認め、老年看護にふさわしい研究方法を探究する
高齢者ケアは、明確なエビデンスが少ないなど、特有の「あいまいさ」がある。人の死といった非常に個別性の高い事象に関わるため、科学的エビデンスや方法論としての確立には難しい部分があり、「看護学の知」の構築に向けて、様々な学問領域からの視点も活用するなど既存の研究テーマや形式・手法にとらわれない多様性のある研究が求められている。高齢者への包括的な判断を記述した事例研究やナラティブの重視、ケア実践の可視化などの意義を高めることが必要である。さらにはエビデンス創出のための一連の研究プログラム、多職種・多施設・多国間共同研究、IT活用等企業との協働、診療報酬化やシステム化に向けた研究、ケアの有効性に関する介入研究の積み重ねと社会実装を目指す研究なども含まれる。近年、実践現場に所属する学会員が増加しており、実践家と研究者が共に研究を行う機運は醸成されつつあり、さらに促進することが求められる。
よって日本老年看護学会は、老年看護に関する多様な研究方法の価値を認め、既存の研究形式にとらわれない多様性のある研究を推進する。また、看護実践の場における研究や若手の研究を支援する。前者の多様性のある研究の推進に関して、具体的には事例研究や混合研究法といった、歴史の比較的新しい研究方法も含め、多様な研究方法の共存と発展を認め促し合う文化の醸成が不可欠である。そのため、編集委員会が毎期ごとに「学会誌『老年看護学』にみられる研究課題と研究方法の動向」をまとめ、発信していくことを提案する。さらに、方法論的に発達段階であるがゆえに「不採択」になった論文についても、この「動向」のまとめに含めることで、具体的に「新しい研究方法」の方向性を提示することにもつながる。
後者の看護実践の場や若手の研究支援については、研究計画・論文執筆の指導・支援の在り方に加え、学会誌の論文投稿と査読者および編集委員会の本来の在り方や役割を建設的に見直していくことが求められる。特に査読者および編集委員会においては、研究論文を良くしていくために不可欠な修正、大きな方向性や読者への伝わりやすさに関する建設的で具体的な査読意見・編集意見を提示することが重要である。一方で、「多様な研究方法の価値」を認め合う観点から、著者の今後の成長に繋がりうる参考意見や資料の提示といった、査読者や編集委員会からの教育的関わりも推奨される。さらに、 複数査読者の意見調整を行う編集委員会の役割、修正レベルが査読対応か校正対応かなども含め、査読者・編集委員会は著者と対等な研究者としての「ピアレビュー」のスタンスを保ち、相互に研究者として高め合い、異なる方法論やその価値との共存・発展を認め学び合う文化の醸成が不可欠である。
 
(6)実践の場と研究を結ぶ老年看護の専門家を育成する
専門看護師や認定看護師は、専門家として現場をよりよくするために重要な役割を担っている。老年看護においては、老人看護専門看護師や認知症看護認定看護師が多数活躍している。しかし、養成の教育方法や資格取得後の育成に試行錯誤している部分がある。他分野の専門看護師や認定看護師が高齢者を対象とした看護に積極的に関与するようになっている現状があり、老年看護の専門家の活躍と他分野との連携がより一層期待されている。また、専門看護師や認定看護師を含め、老年看護に携わる現任者の実践能力が向上することで実践の場における研究の精度が向上することが期待される。基礎教育のカリキュラム改正によって老年看護として学んだ世代が現場では増加しているが、現場において診療の補助業務を中心に看護が実践されることで、高齢者を生活者として捉えた看護や認知症に関して知識が不足する看護師もおり、そのことが現場での老年看護の実践を困難にしている現状もある。老年看護は、ケア提供者側の高齢者に関する理解の仕方、捉え方次第で看護の質の向上にも低下にもつながり得るという特徴を有するため、一部の専門家だけではなく高齢者に関わる全ての看護師が老年看護に関する知識や技術を学習することが求められる。
よって日本老年看護学会は、実践の場と研究を結ぶ老年看護の専門家の育成に向けた教育方法の創出を推進し、専門看護師および認定看護師および現任者の継続的な学習を推奨する。具体的には、専門看護師・認定看護師・スタッフの日々の現場での実践と「気づき」を発展させ、職場風土の変革や多職種連携、教育・人材育成の活動に有機的に繋げていく取り組みが考えられる。ほかには、専門看護師・認定看護師・研究者のチームを組織し、実践における課題とニーズの調査、革新的な取り組みの組織化・システム化、そのための事業費の予算確保や診療報酬化に繋がる研究事業などが挙げられる。一つの例として、厚生労働科学研究費補助金の「長寿科学政策研究事業」などを用い、若手研究者・専門看護師・認定看護師が主体的に研究に参画できる大型研究費の確保にチャレンジすることは、老年看護の質向上、老年看護学研究の活性化に不可欠である。本学会は、そのための仕組み・体制づくりをさらに積極的に担うことが求められる。
 
(7)社会の変化に呼応した活動を推進する
昨今の高齢者を取り巻く状況は、日本国内でも世界各国でも刻刻と変化している。変化していく社会情勢に合わせて、学術団体に求められている使命・役割を見極め、社会の要請に対応していく必要がある。そのためには、超高齢社会のさらなる進展に向けた声明や政策等の分析、社会保障制度や医療制度の継続的な改定を見据えることに加えて、社会の価値観の変化に応じていくことも使命として含まれる。地域包括ケアが推進され、住み慣れた地域での継続した生活が可能となる一方で、急激に増加した住宅型施設や在宅サービスにおけるケアの質保証や高齢者ケアに携わる看護師や介護職者の人員不足によって、ケアに当たる人々が疲弊している状況は喫緊の課題であり、かつ経済面での課題も大きい。また、大規模自然災害や感染症の蔓延などにおいて弱者となる高齢者をどのように守っていくことができるのか、地球規模で解決を図っていくことも求められる。一方で、今後の高齢化が急速に進行するアジア諸国からは、日本における老年看護の実践知も研究の知見も大変注目されている。さらなる積極的な知見の発信とともに、アジアそして世界における老年看護の連携や学問の体系化が求められる。
よって日本老年看護学会は、高齢者の生活の質の向上および老年看護に携わる看護職の看護実践の質向上に寄与する学術団体として、社会の変化に迅速に呼応し、新しい時代の要請に対応できる活動をグローバルに推進し、それによって老年看護学の発展に寄与する。たとえば、老年看護学会は、日本老年学会の構成6学会との連携はもちろんのこと、老年看護にまつわる諸課題に取り組む関連諸学会と有機的に連携することが不可欠である。学会員・委員会・理事会の各レベルでの連携や交流が普段から行われることにより、災害時や非常事態の際にも、研究・実践・政策提言に繋がる活動が具体化できる可能性が高まる。特に、社会の状況にタイムリーに呼応する政策的に意義深い研究テーマに取り組むことは、本学会のあるべき姿、社会的な評価として大変重要である。各学会がそれぞれの特徴と強みを活かしつつ、相互に話し合い連携していくことは、大きな社会貢献の一歩となる。
 

4.おわりに

 本学会の目的を鑑み、これまでの経緯と課題を分析し、今後歩むべき方向性、ありたい姿を先行研究および委員の意見から抽出しまとめた。その結果、以下の方向性を提言する。
(1)高齢者を発達し続ける存在として認識し、その人ならではの生の輝きが引き出される老年看護の魅力を発信する
(2)人生の最終段階における日常生活の質向上を看護職の専門性で牽引する
(3)高齢者ケアにおける、人の死に関わるケアを探究する
(4)高齢者ケアにおける倫理的な課題の解決を推進する
(5)多様な研究の意義を認め、老年看護にふさわしい研究方法を探究する
(6)実践の場と研究を結ぶ老年看護の専門家を育成する
(7)発展の方向性として、社会の変化に呼応した活動を推進する
 これらの方向性を推進するため、本学会の運営として、会員動向を把握するとともに、多様な背景・特徴をもつ会員の積極的な学会活動への参加を促進していくことが求められる。また、財政の健全化によりさらに安定し充実した学会運営を行うことが必要である。 加えて、各委員会の活動においては、本学会が目指す理念や目的・方向性を共有しあい、特に優先度の高い目標を年度当初に設定し、それに向かうための各委員会の特徴を活かした目標設定と役割分担を明確にしたうえで、活動計画・予算を立てることが重要である。そのことにより、各委員会がより効果的に連携し合い、社会の課題解決に学会が一丸となって取り組む体制を整えることができるだろう。
 本学会のこれらの将来構想の方向性に沿って、本学会の各会員の一人ひとりが、また各委員会や理事会が、一層具体的な取り組みや活動の内容をご検討頂くことを期待する。また、この将来構想を元に、会員の皆様、各委員会等でも議論を進めていくことが重要である。
 急激に変化しつつある現代のグローバル社会のなか、その行く末や展望の見通しは難しい部分もある。しかし、本学会の目指す姿、ありたい姿を繰り返し何度も検討し、できることから始めることが重要であると考える。そのことによって、5年後、10年後に「将来構想」を再度評価し、あるいは20年後などの中長期的な取り組みや計画を見通しながら次の段階に進むことができると信じてやまない。
 

文献

1.将来構想検討の知見分析および事例に使用した文献
堀内ふき(2015):日本老年看護学会の2025年に向けての課題. 老年看護学, 20(1), 19-20
勝又浜子(2015):わが国における認知症ケアに関する政策動向と日本老年看護学会に期待すること. 老年看護学, 20(1), 21-25
亀井智子(2015):老年看護学研究の未来. 老年看護学, 20(1), 50-53
中島紀惠子(2015):次世代へのエール. 老年看護学, 19(2), 13-17
日本看護協会(2015):2025年に向けた看護の挑戦「看護の将来ビジョン」いのち・暮らし・尊厳をまもり支える看護, 2019/12/6閲覧
https://www.nurse.or.jp/home/about/vision/
野口美和子(2015):20周年の記念誌に寄せて. 老年看護学, 19(2), 8-12
田中和子他(2018):老人看護専門看護師による高齢者への看護の「実践」.老年看護学,23(1),6-11
山田律子(2015):未来の老年看護学教育に向けて. 老年看護学, 20(1), 54-58
山本則子(2015):老年看護学研究の未来―2015〜2025年の重点課題と思うこと. 老年看護学, 20(1), 46-49
湯浅美千代他(2010):技術体系B高齢者ケア.臨床看護臨時増刊号. 36(12), 1590-1600
湯浅美千代(2015):看護教育の立場からの意見―この20年を振り返って. 老年看護学, 20(1), 59-63
 
2.将来構想検討にあたり参考にした学会名、出典
日本看護科学学会(2011):将来構想に関する報告書:日本看護科学学会の今後の発展とその方向性〔2011.6.25公表〕. https://www.jans.or.jp/uploads/files/about/future_direc.pdf(2019.8.21閲覧)
日本看護管理学会(2019):理事長挨拶〔2019.4公表〕. http://janap.umin.ac.jp/p02_1.html(2019.8.21閲覧)
日本看護診断学会(2019):理事長挨拶〔2019.1公表〕. http://jsnd.umin.jp/chairman.html(2019.8.21閲覧)
日本クリティカルケア看護学会(2020): 学会からのお知らせ. https://www.jaccn.jp(2020.3.30閲覧)
日本老年医学会(2018):健康長寿達成を支える老年医学推進5か年計画の始動〔2018.6公表〕. https://www.jpn-geriat-soc.or.jp/about/5year_plan.html(2019.8.21閲覧)
日本老年学会(2020):お知らせ. http://geront.jp(2020.3.30閲覧)
日本生殖看護学会(2015):日本生殖看護学会ニュースレター.40号(2015年2月発行). http://plaza.umin.ac.jp/~jsin/newsletter/jsinNL40.pdf(2019.8.21閲覧)
日本創傷・オストミー・失禁管理学会:理事長挨拶(2019). http://www.jwocm.org/about/message/(2019.8.21閲覧)
日本糖尿病教育・看護学会:日本糖尿病教育・看護学会5か年計画重点目標〔2017.9.15公表〕. https://jaden1996.com/documents/20171013_doc.pdf(2019.8.21閲覧)
 

老年看護学会将来構想プロジェクト 委員名簿

(2020年4月26日現在)
委員長正木 治恵(千葉大学大学院看護学研究科)
五十嵐 歩(東京大学大学院医学系研究科)
田中 和子(わそら街なかナースステーション 老人看護専門看護師)
丸山 優(埼玉県立大学保健医療福祉学部)
宮本 良子(長岡赤十字病院 認知症看護認定看護師)
綿貫 成明(国立看護大学校)
 

老年看護学会将来構想プロジェクト 会議

2019年 9月1日(日) 第1回会議
・ 本プロジェクトの目的と検討スケジュール
・ 老年看護学会の将来構想について意見交換
   
(先行研究からの要素抽出、メール会議)
 
2019年11月4日(日) 第2回会議
・ 前回の意見交換と先行研究から抽出された要素の質的統合
 
2020年1月11日(土) 第3回会議
・ 老年看護の特徴や現状の課題、今後のありたい姿の分析結果の検討
・ 報告書の構成の検討、執筆作業の分担の検討  
 
(報告書執筆、メール会議)
 
2020年2月27日(木) 理事会審議(報告書案1)
 
2020年4月28日(火) 理事会審議(報告書案2)
 
2020年4月28日(火) 理事会審議(報告書案2)
 
2020年5月19日(火) 理事会承認
 
 
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